広告効果が大きく改善する! 採用ターゲットの設定ノウハウ (1)ターゲットを決める
「いい人材がほしい」という声はよく聞かれますが、「どんな人材がほしいですか?」という質問に対して簡潔に答えられないご担当者が多いようです。採用のターゲット設定が曖昧では、求人広告を出しても望む結果は得られません。この企画では、専門的な知識がなくてもできるターゲット設定のノウハウを紹介します。
多くの方が最初に戸惑うのは、「何から始めたらいいのか」ではないでしょうか。まずはシンプルに、自社が採用したい人材に関する要素を書き出すことから始めてみましょう。ルールはシンプル。前職、属性、勤務可能時間、適性などの要素について「Must(必須)」「Want(できれば)」「NG(避けたい)」の3つに仕分けるだけです。
例えば、ゆくゆくは店舗のリーダーをまかせたいスタッフをアルバイトで採用するとしましょう。この場合は、就職が決まれば辞めてしまう大学生や、短時間しか働けない子育て中の主婦はNGリストに入れておいたほうがいいでしょう。アルバイトとはいえ、当初から週4日はフルタイムで働ける人がいいとするなら、それを「Must」に記しておきましょう。
重要なのは、「Must」「Want」の境界線です。今回の採用に「接客業務の経験」「業界経験」は必要でしょうか。店舗のシフトがうまく埋められておらず、新人を早期に入れる必要があれば「Want」、多少時間がかかっても適切な人物を1名獲れればよしとすれば「Must」にしたほうがいいかもしれません。空きがちなシフトに入ってもらう人材とリーダー候補を別々に募集するという手もあります。
迷ったときは、その条件を満たす母数が多いかどうかを尺度とするのもいいでしょう。入社後に研修やOJTでスキルアップできるというところまで視野に入れれば、「Must」とはせずに人物を見て判断するという形でも構いません。条件の仕分けが終わったときに、「弊社がほしいアルバイトスタッフは…」と明快に語れれば完了です。「Must」「Want」「NG」に入っている項目について、それぞれ「なぜ?」まで明確にしておくことをお勧めします。
ここまでできたら、次のステップでは求人広告や面接の質問設定に活かせるようなターゲットの肉付けを実施します。詳細なノウハウについては、次回の「広告効果が大きく改善する!採用ターゲットの設定ノウハウ (2)求人広告に活かす」をご一読ください。