業界別「アルバイトの平均給与&時給」データ&トピックス (9)2019年8月速報
厚生労働省が実施している「毎月勤労統計調査」より、パート・アルバイト(パートタイム労働者)の給与・時給額に関するトピックスをご紹介します!
2019年8月の現金給与総額は、一般労働者が357,112円(前年同月比0.2%増)、パートタイム労働者が99,111円(同0.1%減)でした。パートタイム労働者の比率は31.39%と0.49ポイント上昇しています。前年に比べ、給与総額は全ての労働者の平均で0.2%マイナス。総実労働時間は2.8%のマイナスでした。
労働移動率データより、入職(新規就業・転職)と離職の状況を見てみましょう。パート労働者全体では、入職率3.36%、離職率3.00%。平均よりも入職率が高かったのは、「飲食サービス業等」(5.43%)、「生活関連サービス等」(4.42%)です。離職率が高かったのは「飲食サービス業等」(4.34%)、「教育,学習支援業」(3.85%)、「生活関連サービス等」(3.18%)、「情報通信業」(3.01%)でした。
8月のパート・アルバイトの動向は、夏休みバイトを継続する学生が多いため、短期バイトを探す動きが顕著になります。そして、子供が夏休み中のため、多くの主婦層は労働を控えます。慢性的な人手不足となっている飲食サービス業、生活関連サービスの入職率・離職率とも高くなっています。8月後半から夏休み明けのパート・アルバイトの求職活動が活発化するでしょう。
2019年9月~10月は、人々の暮らしと事業者の双方において、社会的・経済的影響力の高い出来事や混乱が続きました。
まず、日本に上陸した令和元年台風のなかでも、特に15号と19号は勢力も被害規模も史上最強クラスの甚大な災害をもたらしました。国・自治体による被害調査と救援対応策は11月現在もなお続いており、経済面では多くの事業者が活動継続困難にさらされています。そして広い地域範囲で、多数の人々の生活や生命も脅かし、現在も避難生活を続けなければならないほど、深刻なダメージをもたらしています。
また、10月1日からの消費税増税では、増税前の店舗レジ対策と増税後の売上減少対策に追われる小売業・外食・サービス業の動きが活発になりました。特に、軽減税率が大きく影響してくる中食の拡大を見込んで、外食産業はテイクアウトとデリバリーを強化しています。これにより、デリバリー市場はさらに拡大するとみられ、配達代行ビジネスとしてITを活用した米国企業のUber Eats(ウーバーイーツ)が日本で躍進しており、副業やギグワーキングの個人事業主を増加させています。
長引く米中貿易摩擦による企業経済活動への影響や、日韓の貿易・歴史問題の対立による観光業界への影響など、世界情勢の混迷による社会的・経済的影響も懸念されるポイントです。
企業・事業者は、ますます混乱する経済環境と、ヒト・モノ・カネ・情報の変動が激しくなっている2019年後半において、柔軟な採用活動と人材計画を検討しておく必要があるでしょう。
Tags:|アルバイト|おすすめ記事|パート|平均時給|時給|求人|