ディップ総合研究所が発表したアンケート調査結果をもとに、求人広告の効果的な記載方法のポイントをご紹介しています。求職者の実態を把握し、企業と求職者との最初の接点である「募集」段階をうまく乗り切るノウハウを獲得しましょう。
【前編】では、仕事内容と給与について詳しく取り上げました。【後編】では、給与以外の条件について詳しくご紹介します。
アルバイト・パート求職者が知りたい給与以外の「待遇・制度・条件」は?
求職者が重視する給与以外の「待遇・制度・条件」について、応募意向が高まるポイントを重要度の高いものからご紹介します。
【給与以外の条件について記載しておきたい情報】
※カッコ内の数字はアンケート回答率
1. 交通費支給(57.4%)
2. シフト自己申告可能(41.3%)
3. 急な休みの申請可能(38.5%)
4. 有給休暇制度(26.2%)
5. 扶養枠控除内OK(23.2%)
6. ボーナス・賞与(18.7%)
7. 昇給制度(17.4%)
8. 副業・WワークOK(11.7%)
9. 正社員登用制度(10.7%)
10.支払い制度(日払い、月払いなど) (10.4%)
11.シフト固定(9.4%)
12.制服の無料貸与(8.5%)
13.髪型・染髪自由(7.8%)
14.長期休暇取得可能(7.5%)
15.まかない・食事補助(4.3%)
16.従業員割引(3.6%)
17.産休・育休・介護休暇制度(1.8%)
アルバイト・パート求職者が知りたい「交通費支給」条件は?
求職者が重視する給与以外の条件のトップである「交通費支給」について、最も応募意向が高まるポイントを是非おさえておきましょう。
【交通費支給について記載しておきたい情報】
※カッコ内の数字はアンケート回答率
1. 交通費支給があること(87.8%)
2. 交通費支給の希望タイミングが当月中以内(54.2%)
アルバイト・パート求職者が知りたい「勤務シフト」条件は?
求職者が重視する給与以外の条件の「勤務シフト」について、応募意向が高まるポイントも確認しておきましょう。勤務時間や平日・休日の勤務についての希望もご紹介します。
求職者は柔軟なシフトを希望していることがわかります。
【記載しておきたいシフト申請とシフトの申請タイミング】
※カッコ内の数字はアンケート回答率
・シフトの申請は自己申告制(64.6%)、固定シフト制(27.0%)、シフト交代制(8.4%)
・自己申告制のうち、2週間に1度以上のシフト申請(68.8%)、1か月間に1度のシフト申請(31.1%)
【記載しておきたい勤務時間】
※カッコ内の数字はアンケート回答率
・学生、主婦・主夫の70%以上が1日“5時間以下”の勤務を希望しています。
・フリーターの約60%が1日“6時間以上”の勤務を希望しています。
【記載しておきたい平日・休日の勤務】
※カッコ内の数字はアンケート回答率
・学生は休日を含む組み合わせの勤務を希望しています。
・主婦・主婦、フリーターなどその他属性は平日のみの勤務希望が最多となっています。
■「深夜・早朝」の時間帯について
求職者が希望する勤務時間帯として、深夜、早朝ともに10%前後の男性が希望していることがわかっています。特に、50代男性は深夜で17%、早朝で15%が希望しています。深夜や早朝の時間帯に勤務者が不足している場合には、男性ターゲットの求人募集のヒントとして参考にしてみましょう。
アルバイト・パート求職者が知りたい「職場の環境・雰囲気」は?
求職者は応募前に「職場の環境や雰囲気」の詳細情報も知りたいことがわかっています。応募前にインターネットで情報や口コミ情報を確認するなどの下調べを78.1%の人が実施していることがわかっています。
職場の「職場の環境・雰囲気」について、応募意向が高まるポイントを確認しておきましょう。
【記載しておきたい職場の環境・雰囲気の情報】
※カッコ内の数字はアンケート回答率
1.職場の年齢層(79.0%)
2.同僚の雰囲気(写真や動画など)(57.1%)/2.職場の人数(57.1%)
4.職場の内観(写真や動画など)(51.8%)
5.職場の人の男女比(51.2%)
6.上司の雰囲気(写真や動画など)(46.3%)
7.職場の休憩所、バックオフィスなどプライベートスペース(写真や動画など)(38%)
8.提供している商品やサービス(写真や動画など)(34.4%)
9.職場の外観(写真や動画など)(28.7%)
10 飲食業・サービス業・小売り業などでのお客様の層(22.5%)
応募意向が高まる「履歴書」に関する条件は?
求職者は個人情報である履歴書に関する取扱いにも敏感になっていることがわかっています。
また、面倒な応募手続きをなくし、面接時に情報シートを作成してもらうことで応募率が高まる効果も期待できます。
【記載しておきたい履歴書に関する情報】
※カッコ内の数字は応募意向が高まると回答した率
・不採用の場合の「履歴書を返却」(33.9%)
・面接時の「履歴書不要」(52.0%)
応募者の不安や疑問を払しょくし、応募したくなる情報を丁寧に記載することが、「募集」段階をうまく乗り切るコツです。
【前編】【後編】にわたり、求人広告に記載したいポイントを詳しくご紹介してきました。一方で、属性別に重視条件が異なる部分があることもわかっています。【学生編】、【主婦・主夫編】、【フリーター編】では、属性別にそれぞれの重視ポイントを詳しくご紹介します。
ディップ総合研究所「これまでの求人募集が変わる! 求職者が応募したくなる採用のヒント~アルバイト・パート3,000人アンケート~」
https://www.baitoru.com/dipsouken/all/detail/id=259を元に作成