業界別「アルバイトの平均給与&時給」データ&トピックス (10)2019年9月速報
厚生労働省が実施している「毎月勤労統計調査」より、パート・アルバイト(パートタイム労働者)の給与・時給額に関するトピックスをご紹介します! 2019年9月の現金給与総額は、一般労働者が352,645円(前年同月比1.3%増)、パートタイム労働者が97,406円(同0.2%増)でした。パートタイム労働者の比率は31.24%と0.27ポイント上昇しています。前年に比べ、給与総額は全ての労働者の平均で0.8%プラス。総実労働時間は0.5%のマイナスでした。
労働移動率データより、入職(新規就業・転職)と離職の状況を見てみましょう。パート労働者全体では、入職率3.33%、離職率3.18%。平均よりも入職率が高かったのは、「教育,学習支援業」(5.65%)、「飲食サービス業等」(4.66%)、「生活関連サービス等」(4.55%)、「情報通信業」(4.01%)、「建設業」(3.57%)、「運輸業,郵便業」(3.55%)です。離職率が高かったのは「教育,学習支援業」(5.05%)、「飲食サービス業等」(4.47%)、「生活関連サービス等」(4.21%)、「運輸業,郵便業」(3.48%)、「その他のサービス業」(3.26%)、でした。
9月のパート・アルバイトの動向は、夏休みを終えて学校生活に戻る学生や、子供をかかえる主婦層の夏休み明けアルバイトを始める動きが活発になります。新学期と関係の深い、教育、学習支援業は入職率・離職率とも非常に高くなっていますです。次いで、飲食サービス業、生活関連サービスも同様に上がっています。
産業別のパートタイム労働者の時間当たり給与は以下の通りです。全体では前年比1.9%の上昇となりました。
<パートタイム労働者時給>新聞・雑誌の定期購読のビジネスモデルとしてよく知られる「サブスクリプション(以下、サブスク)」が、業種を超えて幅広いサービスで登場し、消費者への定着が加速しています。現在では、定額で見放題・聴き放題・読み放題といった、商品やサービスの利用期間に対する料金形態を提示するものが一般的です。都度購入ではなく定額で一定期間利用できる権利を提供するビジネスモデルとなっています。
無料配送や電子書籍などの会員特典を提供する「アマゾンプライム」や、映画など動画コンテンツ配信の「ネットフリックス」は有名です。社会インフラのデジタル化、ネットワーク化により、サービスと消費者が継続的につながることがサブスクの成長を加速させています。また、消費者の志向も「モノの所有」より「利用・共有」といった消費スタイルに変化しており、「シェアリングサービス」が普及する社会に慣れ親しむようになってきています。それらの動きに対応するように、企業の戦略も変化しており、大量生産・大量消費を前提とした「モノ売り」に特化したビジネスモデルから、顧客との長期継続的関係を重視したものに変化してきています。
このサブスクは、例えば小売専門店や、コンビニエンスストアの小売チェーンの店舗業態、コーヒーチェーンなどの飲食業界でも導入が活発になっており、お店の余剰食材を使った「おまかせメニュー」を提供して食品ロスの削減メリット効果を発揮しているケースも出てきています。
そして、慢性的なパート・アルバイト人材不足に悩む飲食業界に特化したアルバイト求人サービスのサブスクモデルもいくつか登場しています。そのうち、飲食業の店舗側は月額5800円(税別)を求人媒体へ支払うだけで、1店舗につき6職種まで何度でも自由に掲載・変更・追加できるといった「求人し放題サービス」も提供され始めています。
社会の課題に対し、ICTの進展に伴う新しいビジネス変革と消費者志向の変化により、様々な問題解決を生み出すサービスモデルが生まれています。今後もウオッチしておきたい動きです。
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