学生アルバイトの集客力・定着率をUP!満足度を高める7つの方法【前編】
「せっかくアルバイトを採用したのに早期離職が多くて困っている」とお悩みの雇用主・採用の担当者の方にとって、学生アルバイトの定着化は人手不足のなか、重要な採用面の課題のひとつになっています。
小売・専門店の販売職や、飲食業などのサービス業においても、学生アルバイトは重要な戦力なので、働く満足度を高めて長く働いてもらうことが重要になります。
学生の生の声を紹介しながら、求人時の配慮や職場ルールを改善することで定着化を向上するノウハウを【前編】【後編】にわけてご紹介します。
平成27年に厚生労働省による実施調査されたもので、アルバイト経験のある大学生等の学生1,000人を調査対象とした“大学生等へのアルバイトに関する意識調査”の結果が報告されています。この調査結果により、学生がアルバイト先に求める内容のうち、以下の意見が確認できます。(出典:厚生労働省「大学生等へのアルバイトに関する意識等調査結果概要」)
・シフトをもっと柔軟にするなどシフト上の配慮をしてほしい(特にテスト期間)
・使用者が学生の学業優先に対する理解を持ってほしい
学生は、学校生活とアルバイトを無理なく両立できる勤務を希望していることがわかります。学生アルバイトの定着率をアップするには、学業生活を維持できる柔軟なシフト体制を整備することが重要になります。
さらに、アルバイトの応募段階においても、学生は融通が利きやすく公平なシフト環境かどうかを事前に確認したいと考えていますので、採用段階としても必要な条件です。
同じく、厚生労働省による同調査で、「労働条件に関するトラブルがあったかどうか」という質問で、60.5%の人が、「何らかのトラブルがあった」と回答しています。
「一方的に急なシフト変更を命じられた」「一方的にシフトを削られた」とシフトに関する意見が目立ち、納得感がないことがわかります。学生アルバイト本人にとって望まないシフト体制を続けてしまうと、不満につながり、離職のリスクを高めてしまいます。
また、働く経験が少ない学生にとって、不安も多いものです。安心して働いてもらうためにも、丁寧な意思疎通を図るように心がけましょう。日頃のコミュニケーションがよい職場は、モチベーションも向上し、生産性の向上にもつながります。
厚生労働省による同調査では、半数以上の対象者が何らかの労働条件に関するトラブルがあったと回答しています。労働基準関係法令違反のおそれがあるものとして、以下のような実態が確認できます。
・ 準備や片付けの時間に賃金が支払われなかった
・ 1日に労働時間が6時間を超えても休憩時間がなかった
・ 実際に働いた時間の管理がされていない(例えばタイムカードに打刻した後に働かされたなど)
・ 時間外労働や休日労働、深夜労働について、割増賃金が支払われなかった
・ 賃金が支払われなかった(残業分)
大学生を酷使する「ブラックバイト」の問題が社会問題として発展し、平成27年から厚生労働省も事業主団体や業界団体への要請と、問題のある事業所対する監督指導の強化、そして大学生等に対する周知・啓発を行うなどの取り組みを強化しています。
学生もアルバイト応募の段階で、ブラックバイトの職場かどうかを事前に確認し、応募を避けるようになっています。そのため、企業全体でコンプライアンス意識を高め、労働条件、就業環境を改善していくことが大切です。
具体的には、
(1)「契約書」などの書面を労働者に渡して提示しているか
(2)就業規則の作成ができているか
(3)労働時間の客観的かつ適切な方法で記録・管理ができているか
(4)バイト代の賃金の支払い条件に問題がないか
(5)残業手当の条件に問題がないか
(6)対象者への有給休暇の取得を実施できているか
(7)退職に関連することや、勤務シフトが一方的なものになっていないか
(8)労災保険等、各種社会保険の整備ができているか
(9)アルバイトからの相談対応窓口を整備できているか、などです。
厚生労働省のWEBサイトでも、労働条件に関する総合情報サイトを開設しています。
事業者を対象とするコンテンツや相談対応も受け付けていますので、確認しておくとよいでしょう。
学生アルバイトの集客・定着化を向上させる7つの方法のうち、3つを【前編】でご紹介してきました。
続く【後編】で、4つの方法をみていきましょう。
Tags:|アルバイト|おすすめ記事|パート|大学生|広告|採用|求人|高校生|