広告効果が大きく改善する! 採用ターゲットの設定ノウハウ (2)求人広告に活かす
前回は、採用時に自社のターゲットを決める際のベーシックなノウハウを紹介しました。前職、属性、勤務可能時間、適性など、さまざまな要素について「Must」「Want」「NG」の仕分けができたら、ターゲット像の肉付けを実施してみましょう。
例えば「ゆくゆくは店舗のリーダーをまかせたいアルバイトスタッフ」を募集するとして、「Must」「Want」「NG」の欄に「週3日~5日フルタイムで働ける」「就職活動を控えた学生や子育て中の主婦はNG」「接客経験があればベター」などの採用要件が入っているとします。これらをベースに、最優先としたい人物像を作り上げていきます。
肉付けの際に念頭に置きたいのは、「社風に合うか」「募集職種に対す適性はあるか」「あらかじめ持っていてほしいスキル、仕事を始めてから身につけてほしいスキル」といったことです。「コツコツ働く」「社交的」「責任感が強い」など性格・タイプや経験、スキルがイメージできていれば、履歴書のチェックや面接の際の判断材料が明確になり、総合評価がしやすくなります。
「ターゲティングや人物像作りはしたことがないから、どうしていいかわからない」という方は、自社で活躍している複数のメンバーを思い出し、共通する要素を洗い出してみてはいかがでしょうか。「多くのメンバーが持っていること」「今回の採用と同じ職種のメンバーが備えていること」を整理し、職務経歴書のフォーマットに落とし込んでいくと具体的にイメージできるようになります。
「年齢」「前職」「現在」「居住地」「最寄り駅」「仕事探しを始めたきっかけ」「保有資格・スキル」「経験」といったプロフィールから、「得意なこと・苦手なこと」「会社や仕事に求めていること」「将来の自分」などの定性的な要素までをまとめ、ひとりの人物像が出来上がったら完了です。
求人原稿を作る際には、「作成したターゲットの人物が、この仕事に応募したい」と思わせるものにするというのが基本です。職種によってコアスキルや得意なタスク、適性が異なる際には、共通項と職種別の要素に分けて複数のターゲット像を用意しておくといいでしょう。
出来上がった求人広告は、おのずと具体的な内容になっているはずです。自社がほしい人物に向けてメッセージを送ることで、他社との差別化もしやすくなるのではないでしょうか。求人広告において、ターゲット設定がいかに重要かを体感していただければ幸いです。