離職率改善は、求人と採用から! 人材を定着させる募集&導入プラン【面接・導入編】
早期離職を防ぐために、求人広告をより具体的にすることは重要ですが、それだけではいい人材の定着率は上がりません。離職率改善のための募集&導入プラン、第2回は面接と導入におけるノウハウと注意点を紹介しましょう。
求職者との面接は、それぞれの適性や能力・意欲を見極めて採用可否の判断材料を得る場であるとともに、働いてほしい人材の企業理解を高める機会でもあります。先々の離職防止につながるポイントとして、「過去に離職理由となった項目についてしっかり伝えておく」ことが重要です。
求人を見てイメージしていた仕事と実際の内容が違ったという声が多ければ、業務について詳細に説明しておいたほうがいいでしょう。繁閑差がある職場なら、忙しい時期に対応してほしいことを明確にしておくとコミュニケーションロスを減らせます。
ある会社では、自社の採用サイトに掲載している「スタッフの1日」などのコンテンツをプリントアウトし、説明資料として使っています。職場の雰囲気は、ビジュアルで見せたほうがより伝わるものです。求職者が不安に感じるポイントに絞って納得感を高められれば、面接後の辞退撲滅と採用後の離職防止の一石二鳥となります。
求人や面接も大事ですが、離職率・定着率を最も大きく左右するのが導入です。特にアルバイト・パートは、最初が肝心。入社後の1ヵ月で適切なフォローができているかどうかで、やりがいやモチベーション、仕事の質、継続意向が決まるといっても過言ではありません。
最も避けたいのは、忙しい職場にありがちな「放置」です。入社当初は、ただでさえ先輩たちには話しかけづらいもの。何をやっていいのかわからないまま時間が過ぎると、孤独感とストレスを溜め込んだだけで1日が終わってしまいます。最初に相談担当を決め、いつでもわからないことを聞ける体制を作るのは必須です。
1日の終わりに、仕事の振り返りや質問、感想などをまとめて話せる場を作れれば、不安を抱えたまま帰宅させずにすむでしょう。
慣れるまでは、コミュニケーションの取り方にも留意する必要があります。職場の常識や自らの考え方を押し付けるのではなく、本人が話す時間を長く取ることが大事。「こういうときはこうしてほしい」と要求せずに、「こういうときは、どうしたらいいと思う?」と問いかける会話を基本とすれば、考えて話すぶんだけ理解のスピードが上がります。
「これはNG」ではなく、「こうするのがベター」とポジティブなインプットに徹するのも効果的です。前向きで能動的なコミュニケーションを積み重ねて、信頼関係を構築できれば、悩みが小さいうちにキャッチアップすることができ、スムーズに改善が図れます。
「最初はできなくて当たり前と理解する」「新人の立場で考える」。実際にやるとなると難しいことですが、意識して接していれば相手に伝わるものです。いい人材を残念な理由で手離すことがないよう、ぜひ実践してみてください。
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